どんぐり大好き

10月の末に、例年恒例のどんぐり拾いに出かけました。
一昨年から、一人で行くのも、寂しいので、次女を連れて出かけるようになりました。
行き先は、近所の植物園。
私が好きなどんぐりは、くぬぎのどんぐり。
とてもよく落ちている場所があり、そこにワクワクしながら行くと、
ない、ない、ない~~~
他にもよく知っている親子連れが、拾っていたが、
「ないね~」という声が聞こえてきました。
遅かった。
もう少し早めに来ればよかったと、がっくり。
あまりにも、落ち込んでいるのを次女が見て、「ここから、宝ヶ池って遠い?」と、聞いてくれました。
つい先日、勤務している小学校の遠足で行った宝ヶ池には、たくさんどんぐりが落ちていたことを、
私がうれしそうに話しているのを、聞いていたため、気を使ってくれたのです。
夕方からバイトがあるのに、つきあってくれている娘を、
引っ張っていくわけには行かない。
「まぁ、しかたないね。今年は、不作だ」と、とぼとぼ歩いていると、
クヌギの木を見つけては、あるんじゃないかと、走っていって見てみました。
なかった。あった~ッと思いきや、小さい子が喜んで拾っていたので、あきらめました。
娘は、写真を撮るのが好きなので、植物園のきれいな花たちを撮影して歩いていました。
その横で、下を向いて、歩く母。
と、大量に落ちているどんぐりを発見!
でも、なんか薄汚れていて、人気がないから、大量に落ちているようなどんぐりでした。
「これでも、拾って帰るか」と、空っぽのナイロン袋に、
どんどん拾って入れていると、
「このどんぐり、何に使うの?」と、おじさんが聞いてきました。
まるで、子どもに聞くみたいだなぁ、と思いながら、
ただ好きだからという理由は、いい年した大人の答えとしては、ちょっと変かなぁ、と思ったので、
「作品づくりにです」と、答えました。
「そう。このどんぐりはね、磨くと光るの知ってる? ぼくは、去年それを教えてもらって、100個ぐらいGパンで磨いて、Gパンをドロドロに汚したから、嫁さんに『ええ歳して、何してんの!』って、えらい怒られたんや」って、
うれしそうに話をしてくれました。
磨くと、光る? 試しに、一つ磨いてみました。
すると、なんと、あのみずぼらしいどんぐりが、高級感あふれるどんぐりになったでは、ないですか!
もう、びっくり。
おじさんに、びっくりした~~って伝えようと思ったら、もう、おじさんはいなくなっていました。
このどんぐり!最高~~!クヌギを抜いて、私の中で、第一位に輝いてしまったこのどんぐり。
ナイロン袋にいっぱい拾って帰りました。
さっきまでのとぼとぼの母とは、うって変わって、スキップしている母を見た娘は、
理解できなさそうに、苦笑いをしていました。

家に帰って、夫や娘たちに、この高級感あふれるどんぐりを見せると、
一同、「わからない…」と、どんぐりのよさを理解できない人たちに、がっかりでした。

いいんだ、いいんだ。
今日は、とてもいい出会いをしました。
おじさん、ありがとう。
このどんぐりに出会えて、私は幸せです。
この世に、どんぐりがあってよかった~。

そして、今、我が家には、あちこちにどんぐりが散乱。
「これが、宝ケ池のどんぐり、これは植物園、これは太陽が丘、これが知恩院、こっちは大徳寺…」
年代別のどんぐりも保存中。

娘曰く、「トトロみたい…」

体型が、ですか?

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