ワタシと犬

家には、ゴロゴロと作品が転がっている。

豆粒大の小さいものから、なんとか玄関を出ていける幅の大きさのものまで。

中でも、犬が多い。

数年前まで買っていた我が家にとって最初で最後のペットが、柴犬だったからというのもある。

昔から、犬が大好きで、好きすぎて、

どうも、犬に向き合うワタシの圧が、すごいのか、

とにかく、どんな犬でも、逃げる。

 

昔、叔母のところでは、2匹の大きな秋田犬いた。

これまた、好きで好きで、

犬小屋で一緒に寝るほど、好きだった。

でも、当の犬たちは、迷惑そうな顔をしていた。

 

母の話によると、

2、3歳の頃に住んでいたアパートの管理人さんが飼っていた犬がいた。

それはそれはどでかいドーベルマン2匹。

その2匹を、ワタシが、小屋から、鍵を勝手に開けて、出したそうだ。

放たれて興奮する2匹を、なんと、ちっこいワタシが、

キャッキャと笑いながら、追いかけ回していたらしい。

それを見た母は、血の気がひいたという。

 

とにかく、犬が好きなのである。

なのに、逃げる犬たち。

だから、逃げない犬を作り続けている。

 

昨日、プラハの知り合いからメールがオットにあった。

聞くところによると、

この前生まれたお孫さんが、心臓が悪いらしく、

入院中とのこと。

これには、言葉を失った私たち。

私たちにできることは、祈ることしかないが、

朝、ひらめく。

『犬張り子』だ。

始まりは、平安時代かららしいが、

子どものお守りとなるモノである。

犬は、安産、多産、育児の象徴とされる。

祈りを込めて、

作ってみようと思う。

 

ワタシと犬。

ここで、やっとつながるのか。

 

このために、

試行錯誤の逃げない犬たちが、

生まれていたのかもしれない。

 

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