カラスの鳴き声で、目が覚める。
鳥は、眺めるのは好きだが、
近づけない。
首がすくむ。
昔、祖母の家では、インコが放し飼いされていて、
ワタシは、滞在中、ずっと、首をすくめていて、
子どもなのに、肩が異様に凝った。
本当に、苦手だ。
なのに、
小学生の時に、飼育委員になり、
頻繁に鶏小屋の掃除をしなければいけないことを知り、
逃げるに逃げられないことに。
これは、もはや、拷問でしかなかった。
鶏に足を突かれた時には、
泣きながら気絶しそうだった。
大人になって、
小学校の講師になった時、
インコがたくさんいる飼育小屋の掃除をしないといけない時には、
それはもう…
鳥肌…
と、苦手すぎて、
改めて思い出すと、
笑える。
前世、ワタシは魚か、虫だったのだろうか。
鳥にくわえられ、そして、海に落とされたとか。
地図を見るのが怖いので、
そういうストーリーを作ってしまう。
神社や寺に行くと、
不思議と、
鳥に出会う。
先日の伊勢神宮では、メジロに出会った。
図鑑ではよく見ていたが、
本物は、初めて。
感動だった。
眺めるのは、実にいい。
美しい色といい、滑らかなフォルムといい、
ずっと見ていられる。
カラスとて、一緒。
そんなことを思いながら、
鳥の絵を描くと、
ワタシの絵では、
その美しさを表現しきれない。
違う。
もっと、もっと…
生きている間に、
その美しさを、
自分の手で表現したい。
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