一握の砂

やはり、自分の力量の見極めの甘さが、

露呈してしまった。

 

地域のためにと、思って引き受けたパンフレットだが、

送られてきた、短期間で作ったと言われた資料の、

デザインに驚愕してしまい、

震えがきた。

ただの資料なのに、すっばらしいデザイン。

パンフレットは、

利用したいと思ってもらわないといけない、最重要な宣伝ツールだ。

自分が運営する教室で、

アドビソフトを、感覚で使って、

好きに作っていたパンフレットとは、

わけが違う。

こりゃ、無理だ。

一旦は引き受けたことを、辞退した。

頼まれて、できない、と言えなかった、

自分を恥じた。

 

 

できないから、

お金がないから、

と言われて、

助けてあげないと、と、

たとえ、自分が追い込まれている状況でも、

すぐに思ってしまう。

そして、

それは、大変や、と、

言われた言葉を、その通〜り、受け取って、

頼まれごとを引き受けてしまう。

 

次女が言う。

あなたより、

大変な人は、ほぼいないと思って。

お金がない、と言う人は、

あなたより、

みんなあると、思って。

 

全てを知っている、

家族の助言を、

今まで、

無視し続けていた。

なぜなら、

頑固に、

自分を知っているのは、

自分だと思っていたから。

頑固すぎて、どうしようもない、とは、

よく言われたことで。

守られて過ごしていた場所から、

出た途端、

このありさま。

自分は、思っている以上に、

へんてこりんだ。

 

こんな、惨状のワタシの様子を見て、

チカは、やはり、一人にして正解やった、と

オットと次女は、口を揃えて、画面の向こうで言っていた。

たまに会うぐらいが、いいらしい。

てなわけで、

次女の、4月から、淡路暮らしをしようかな、

という話は消えた。

ワタシと同居すると、

大変だということが、見えたらしい。

一緒にする仕事は、リモートになりそうだ。

 

パンフレットづくりを辞退して、

画面越しのオットと次女と話をしたあと、

急に、

自分にできることが、

両手にすくった砂が、指のすきまから落ちていくように、

なくなっていく感じがした。

どんだけ、自分を過信していたのだろうか。

 

しかし、落ち込んでいる暇はなし。

自分には、ないないづくしすぎて、

笑ってしまうけど、

手に残った、この一握の砂を落とさないように、

固めて、作品にしようっと。

 

さてと、

今朝はいい天気です。

がんばろっと。

 

このポン太は、

近くの海岸に、

飄々と立っている。

ポン太かぁ。

ポン太ねぇ。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました