こんなに悲しい朝。
これから、幾度迎えるのだろう。
昨日の朝、
父のように慕っていたおじさんが、逝った。
連絡を受けて、
真っ白になる。
けど、淡々と、用事を済ませ、
子どもたちとのアートの時間も、
汗ぶりぶりの全力で終え、
帰るため、車に乗り、ハンドルを握った途端、
ボロボロと泣けてきた。
どんどん暗くなる海沿いの道を、
止まらない涙が、邪魔で、
つけているマスクの縁で、ぬぐう。
喪服も何も持ってきていない、と従兄弟に言うと、
明日なら、まだ家にいるから、喪服いらんし、来る?
と言ってくれた。
即答で、行く。と答えた。
とにかく、故人となってしまったおじさんに、一目会いたかった。
まだ、そのあたりにいる気配も感じたかった。
が、いろいろが、いろいろで、
行けないことがわかったので、
お葬式に参列することにした。
喪服は、黒い服代用でいくことにして。
変な服だろうがなんだろうが、
誰に何言われようが、
最後のお別れをしたい気持ちだけ持って、
行く。
こういう儀式は、
常識のないワタシにとっては、
やれお花だの、やれお香典だの、
いろいろややこしいことが多すぎる。
昨日は、今日飛んで行くことにしていたので、
お花は持っていこうと決めていた。
その辺で売っているお花を買うか、
きれいに咲いている菜の花を、
どこかで分けてもらえないかな、と真剣に考えていた。
それだけじゃ、なんか、足りないし、
ここの名産の立派な玉ねぎを持って行ったら、
おじさん、喜ぶかな、と思っていたら、
妹から、全力で止められた。
ワタシ基準で考えたらえらいことになると、
妹が、教えてくれる。
頼りになる妹である。
ワタシなら、棺に、ねこじゃらしやタンポポを入れて欲しい。
と、いうことで、
夜には、そんなことで、
涙はどこへやら。
一連の儀式の常識に従って、
あれこれ教えてもらいつつ、
動くことにした。
お花は、かわいいきれいだけで、選ぶものではなさそうなので、
妹の指示に従う。
儀式は、どれも本当にまじで苦手だ。
おじさんにお別れしたいだけなんだけど。
気持ちだけじゃ、だめ、ということが、
多すぎる。
アラカンなのに、
常識ゼロ。
教えてもらっても、
嘘のようにすぐ忘れる。
へんてこりん脳の仕組みは、
ワタシにもわからない。
さて、黒い服はあるけど、
黒い靴は、さすがにスニーカーで代用できないので、
イオンに買いに行くとしよう。
かばんは、リュックしかないので、
まぁいいか。
そんなこんなで、
気持ちもだいぶ落ち着いてきた。
こうやって、
準備の時間も必要だと知る。
こういう時は、
旅で見た景色が見たくなる。
スイスの山〜
あ〜、行きたい。
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