夢を見た。
時計職人だった父に、
時計のしくみを、教えてもらうワタシがいた。
ガラス板を置いた机を、丁寧に、父がベンジンで拭いた。
この匂い、懐かしいなぁ。
埃がない状態にして、
腕時計の内部を見せてくれた。
そばで、誰かが、
体は大丈夫なんか?と、父を気遣う。
痛いけど、大丈夫だと答える父。
これから、チカに教えていかんとあかんから。
と言う。
この節の太い指は、ワシにそっくりや。
と、言いながら笑う。
道具類はあるから、使えばいい。
そう言って、
埃のかぶった棚を一緒に掃除していた。
女がする仕事じゃない、そんなことを、昔むかし、言っていたのになぁ。
こんな歳で、始めても、、、、
と、複雑に思いながら、
目が覚めた。
なんだったんだろう。
夢は不思議。
なんの脈絡もなく、
ミリも考えたこともないことが、
いきなり、物語として始まる。
小学4年生で、描いた仕事をする父の絵は、
どこかのコンクールに出された後、
引っ越しをしたので、
その行方は、全くわからないが、
時計を修理する父は、
ワタシの中で、超絶かっこよかったので絵にした。
興味がある仕事ではあったが、
自分も、そうなりたい、とか、
そもそも、そうなれる、とかも思わなかった。
目覚めてから、
しばらく、時計の内部が頭から離れなかった。
精密に動く心臓部。
正確に動く部品。
ずっと見ていられる。
こういう機械を見ると、
ウズウズする自分がいる。
さてと。
今日も忙しくなる。
がんばろっと。
今日から、やすりがけじゃ〜
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