青春18きっぷの旅〜2024年夏 蘇る記憶編

高校時代から、

いわさきちひろさんは、憧れの存在だった。

大学時代、本屋に行くと、必ず足が向くのは、児童書、絵本関係のコーナー。

ちひろさんの名前が載った本が出るたび、購入していた。

子育て中も、絵本を買ったり、展覧会があれば観に行ったりして、

刺激を受けていた。

ワタシも、ちひろさんのように、絵を描いて仕事をしていきたい、と、

彼女の辿った足跡を追った。

知れば知るほど、憧れる存在に。

あの方のようになりたい。

ワタシの夢だった。

 

でも、いつしか、彼女のようにはなれない、と、

何もしていないのに、勝手に能力の限界を感じ、

自分で自分の評価をして、

封印をしてしまっていた。

ことあるごとに、出てこようとする夢を閉じ込めた箱は、

どんどん頑丈になっていった。

 

今回、旅に出るために開いた地図を見て、

帰り道を指でたどっていると、

「安曇野」という地名が出てきた。

安曇野。。。

遠い記憶が、フッと、点になって現れる。

頑丈に閉じ込めた箱が暴れ出す。

そういえば、誰かがいたところ。

そういえば、教室手伝ってくれていた人が、

すごくいい所だと、教えてくれていた場所。

すると最近、教室の子が、最近行ってきたという。

 

ちひろさんだ。

ちひろさんがいた場所。

 

あの頃の自分が蘇る。

 

自転車で向かう道は、

豊かに実った稲穂が、風に揺れ、

遠くには、北アルプスの山々。

どれもこれも絵になる場所だった。

あ〜、住みたい。

そんなことを思いつつ、

やっと到着した美術館は、広い公園があり、ゆったりと楽しめる場所だった。

そうそう、そうだった、、、

一つ一つの展示を、じっくり見ながら、記憶を引っ張り出してきていた。

こんなにも、時間をかけて観た美術館があっただろうか。

横にある広い広場も散策。

スケッチにハマっているオットは、

絵を描いていた。

 

ここで、改めて、初心に戻ることができた。

純粋に、絵を楽しめればいい。

そんなことを、オットを見ながらも、思ったのだった。

 

感動の嵐の安曇野から、

15時4分の電車で、一路京都へ。

鈍行に揺られて、無事帰宅。

 

汗と感動の旅。

これにて終了〜。

旅は、こうでなくっちゃ、というスタイルが、

私たち夫婦にはできあがってしまっていた。

 

今度は、どこへ行こうか。

青春18きっぷで。

 

 

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