著書

出版した本

 

川崎病にかかった小さな命

1996年、かもがわ出版さんより出版していただきました。

まだ、パソコンが一般家庭に普及していない時代、新しいモノ好きの私がオットに買ってもらった我が家初の、フロッピーで記録するワープロ専用機『キャノワード』で、原稿を打ちました。次女をおんぶしながらの原稿書き。集中力が持続しないタイプなので、オットに、何度も何度も励まされながら、また、お世話になった武庫川女子大学の先生に原稿のチェックや様々なフォローのおかげで、一冊にまとめることができた、長女の闘病記です。執筆開始から、およそ6年。その間、三女ができ、四女を妊娠。長期にわたる執筆でした。

罹った多くの子どもたちは、後遺症もなく治る病気、川崎病。生後2か月で罹った長女は、わずかな確率の方に入ってしまい、命の危険にまで及んでしまいました。でも、オットの機転が利いたのと、彼女の運が、名医との出会いをつなぎ、無事生還しました。重い後遺症は治ることはないけれど、彼女は結婚をし、二人の母となりました。自分の体と向き合うことが、物心ついた頃からあった彼女。大きくなったら病気の子どもたちを治すお医者さんになりたい、と言うようになったのは、自然なことでした。そのうち、夢はどんどん変わり、今は、病気の子供たちが通う院内学級の先生をしています。彼女の笑顔は、きっと、子どもたちに力を与えてくれていることと思います。私たちが、彼女から与えられていたように。

 

京都発 平成の若草ものがたり

2000年、北大路書房さんより出版していただきました。

京都新聞での子育てエッセイの連載をまとめた本です。マジメ、几帳面、きれい好きが、子育てをしたら、それはそれは、追い詰められるのです。当初、命の危険から脱出し、無事退院してきた5か月の長女。退院したのは、治ったからではなく、あとは、投薬で様子を診ていくということになったから。いつ危険な状態になってもおかしくない、という医師の忠告とともに、帰ってきた長女を前に、一気に、重責におしつぶされそうになる母親の私。毎日きっちりがっちり家事に、病児育児…。余裕がなくなり、笑うこともなくなっていく。そんな時に、お世話になった大学の先輩(今や大活躍の桂二葉ちゃんのお父さん)の奥さんに、「がんばらんと、手ぇ、ぬきや〜」と、言われ、不思議なことに、全身に入っていた力が抜けたのだ。ウソのような本当の話。それから、家事は、どんどん手を抜き、育児は楽しめるようになりました。男は、家事、育児をするのが、まだまだ当たり前じゃない時(今もそんなに変わらないかなぁ)に、長女の闘病を夫婦で経験したこともあり、「それは、するのが当たり前や」と言ってくれたオットがいたことも、楽しめた要因。やがて、四人の娘たちの母となり、毎日が驚きと発見と感動の連続。そんな毎日を、文章とマンガで描いてみたら、ちょこっと反響があったので、連載につながりました。出版してから、早くも20年が過ぎました。子育て環境も、がらりと変わったかもですが、大事にしたいことは、変わりません。子育て真っ最中のお母さん、お父さんの、ひょっとしたら、ツッコミ満載の本かもしれませんが、この本が、ホッと一息つくきっかけになってくれたら嬉しいです。

タイトルとURLをコピーしました